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弊社のホテル・旅館総合情報システム「ストーリーホテル・ストーリー旅館」の活用事例をご紹介します。

第11回 接待係の手帳

接待係のA子は、旅館の中でも評判のよい係である。自分が担当したお客様の情報は必ず手帳に記入しておき、次回のご利用の際にはその手帳に記入されている情報を確認して、お客様にふさわしいおもてなしを心がけている。ある日、担当のお客様が何組も重なり、担当できなかったお客様からクレームをもらい2度と利用してもらうことはなかった。

真剣に接客サービスのことを考えているA子のような係ほど、このようなケースが多く、どうしようもない偶然に悩んでしまうものである。しかし、このような問題を解決するべく取り組んでいる旅館が増えているのも事実である。このたび導入した「ストーリーホテル・ストーリー旅館Escort(エスコート)」は、顧客管理システムとしての設計が充実しており、A子が手帳に記入していたような内容が登録できる仕組みになっている。備考欄に羅列するのではなく、考えられる項目が設定されているので、検索したり、その項目を使って専用機能をカスタマイズできるのも大きな特徴である。

まだまだ接客係が直接コンピュータを使って顧客管理を実施しているホテル旅館は少ない。しかし、次のようなオペレーションで情報をうまく流通して顧客サービスを向上しているホテル旅館がある。

まずは、本日の部屋割り表(宿泊一覧表)をコンピュータから出力することができるようになっていて、顧客詳細情報や前回のご利用内容が印刷されてくる。係はこの部屋割り表を見て本日のオペレーションを展開していく。接客をする中で知り得た情報をメモしてフロント係や事務所のスタッフに渡すのである。コンピュータを日ごろ使っているスタッフは、空いた時間を利用して係から受け取ったメモをお客様情報のところへ登録しておく。次回の部屋割り表には、前回客室係が集めた情報が記載されてくる。この情報の循環を確立することによって客室係もコンピュータシステムの存在を認識し、自分の情報をホテル旅館が大切にしていて、自分にフィードバックされてくることを感じて接客サービスがより向上してお客様に感動を与えることが可能になるのである。

パソコンが低価格化して導入が容易になり、顧客管理のソフトも多くのホテル旅館で導入できるようになって間もないが、本当の意味で活用しているホテル旅館はまだ少ない。導入当時の意気込みはいつの間にか消えうせ、気がつくと20年前のフロント会計機に成り下がっていることも多いのである。

なによりも、客室係の手帳に勝るコンピュータシステムは、お得意様が重なった時も威力を発揮するのである。手帳はA子一人のものでしかないが、コンピュータに登録されている情報は、ホテル旅館全員のものである。直接対応できなくても、登録されている情報に基づいて、別の接客係がお得意様に失礼の無い気の利いた対応ができるのである。個性までは真似する事はできないが、自分らしいオペレーションの中で、A子の集めた情報を活用していくことが可能になる。

これまで安心して休暇をとることもできなかったA子だが、「ストーリーホテル・ストーリー旅館Escort(エスコート)」を導入した後は、自分のお得意様のある日でも休暇をとることができるようになった。ホテル旅館としての接客サービスが確立してきたのである。

[ 活用されていた機能 ]
■ホテル旅館専用部屋割り表(宿泊一覧表)カスタマイズ
■顧客管理機能
■どこでも操作できる機能


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